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2006年6月30日 (金)

実際的美術

Dsc01382 自分と趣味が似ていたり、好みが似ていたり、考え方が似ていたり、そういう人っていうのは、なかなかに珍しいわけです。ドンズバって感じになると。でも、そこまでいかなくとも、ある程度趣向が似ている人だったりしたら、それとなく大切にしたくなります。誰だってそうでしょうけれど。……最近、そういう感じは多いですかね、比較的。

 今日は一昨日行った、カルティエ展に続いてアート。とはいえ、別に他の展覧会に行ったとかではなく、要するに東京都現代美術館(以下、MOT)の常設展の話。

 常設展っていっても、ホントにずぅーっと変わらずにおんなじってわけではありません。見せ方や、置くものは変わります、それなりに。美術館によっては、所蔵作品って結構多いわけですから。MOTでは昨年から「MOTコレクション」と銘打って、見直しをしたりしています。また、7月あたりにちょいちょい変わるそうですが……だもんで、常設展だってたまに見ないと勿体無いわけです。ま、一年に相当回数―十数回とかね―、同じ美術館に行くのであれば、毎回見る必要はないですけれど。

 さてそのMOTコレクションですが、やっぱり実は面白い。正直、全然人がいないので、思いっきりゆっくり、思いっきりじっくり見れるのも、素晴らしい。ちょいちょいある有名どころは、はっきり言って別にそれほどです。それなりに見たことあるし、良いと思うけれど、衝撃は少ない。リキテンスタインとか、横尾忠則とか、ウォーホルとかはね。作品によっては当然―何度か見たことあれども―まだまだ感動するんですけれど、MOTにあるのはそれほど。

 でも良かったのは、僕が普段それほど触れあいの無い作品達。吉田克郎さんの「触」シリーズなんかは、結構グイっと惹き付けられます。なんというか、手とか指とかをもろに使って作品を書いているのですが、重さとか強さといった、なんとも密度の濃い風合いとイメージが伝わってきます。あくまで、僕にはですが。たぶん、素人だって素手で描いたりするでしょうが、どこかやっぱり違うんですよね……。うーん、芸術家さんっていうのは不思議なモンです。

 中村一美さんとかは……まぁ嫌いではないです。勢いを感じるし、圧倒される感じも少なからず、ある。んでも、ちょっとまだ足りないかな、と。ふっきれ具合とかが。結局どういう方向性で行きたいのかがわからないのです。モチロン、そんな方向づけが無くても、芸術家としてスゴイ人はいるでしょう。しかし、それでも芯みたいなモノを感じられるはず。それが、中村さんには足りないような……偉そうに言ってますが(笑)。けれどそう感じてしまったことは事実ですし、まぁいいかなと。作品に対して、肯定もアンチも何も感じなくなったら、僕はいろんな意味で終わりでしょうし、その作品だって終わりです。人に、幸だろうが嫌だろうが、何も感じさせない作品なんて、美術じゃない。芸術じゃない。僕はそう思っているので。

 さて特筆すべきは吉澤美香さんの作品。アクリルや塩ビに塗料で模様やモチーフが描かれた作品ら、最高です。紙に描かれているのもありますが、それもなかなか。でもやっぱりアクリルが素晴らしかった。久々に、本気で欲しい、身近に置いて見ていたい、と思える作品でした。すっごい鋭くて、ポップで、けれど確実にシックな雰囲気が漂っています。……いや、コレがあるだけでもMOTコレクションは、時々でも見る価値があります。この人はスゴイ。素直にそう思えます。これから真面目にチェックしたいですね。見て欲しいな、是非いろんな人に。ちなみに画像は吉澤さんの作品の紹介メモ。ホントは白黒でなく、色がついています。あんまり、良さが伝わらない画像ですが、ホントに実物はスゴイので、残り期間が2日間のカルティエ展のついでに、どうぞ。

 あとは、宮島達男さんのデジタル作品。うん、単純に好みです(笑)。もの凄い空いていたので、イスに座ってゆぅーっくり眺めちゃった次第です。コレも、おススメ。

 常設展だって、なめちゃいけません。他にも良い作品が多々ありました。常設コレクション系でいけば、個人的には横浜美術館が好きだったりしますが……見るたびにツボなものがあるので。横浜美術館でも、定期的にコレクションを入れ替えていろいろ常設コレクションとして展示しているので、是非。つっても、僕自身がそんなに行けてないのですけれどね、最近は(笑)。……一時期はかなり多くを回っていたものですが、流石に金銭的にも時間的にも、他の趣味とバッティングしたりして、追いつかなくなってしまっているので。うーん、そろそろまた沢山見るようにしようかなぁ。何かのリズムを変えて。

 こう考えると、森美術館に常設、とりわけ所蔵の作品が無いって言うのは、やはり少しつらいかもしれません、美術館として。一応僕は、ああいうサブカル的なイベントスペース形態の美術館というスタンスも好きなので、悪くはないんですけれど。でも、森美なりの所蔵をして、常設展示して欲しい気持ちもある。うーん、僕が悩んでもしょうがないか。悩んでる暇あったら、やっぱイロイロ見て回ろう、うん。

 長くなりましたが、これにて。それだけアートには、魅力が尽きないってことですわな。僕も自分でやりたい気持ちはありますが、どうにも基礎がなってないので。ソッチ方面はからっきし出来ないんですよねぇ……なんでだろ(笑)。気持ちだけ、空回り。んでは。

 本日のカップ:グァテマラ/サンタカタリーナ農園/コーヒー。もの凄い、渾身で会心の一杯が淹れられました。最高の出来。コクも甘みも酸味もバッチリで、キレも抜群。初めて、兄と同じレベルのコーヒーを淹れられました。うーん、コレを維持しないといけませんね。     circus

 

 

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