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2006年7月 9日 (日)

アフリカの風

Africa 代官山クロゼットへ最後に行っておきました。もとより何かを狙っていたわけではないので、物欲期待はゼロだったのですが、収穫も同じくゼロとあいなりました。いや、まぁポーターとのコラボ物は若干まだ欲しかったりしましたが……よくよく考えればムダであることに気付きスルー。商品は順調に掃けたようで、Tなどは全滅、アウターも限られた種類のものだけ、デニムも同様。良かったですね、うまくさばけて。いつかニューショップが出来る日を楽しみに待ちます。

 さ、代官山を飛び出して六本木は森美術館へ。アフリカリミックス展を見てきました。日曜日だからか、ヒルズにはなかなかに人が溢れていましたが、うまーくタイミングをずらして入ってみると美術館はそれなりにスムーズに廻れました。……森美の場合はイベントによって集客が雲泥の差がありますが、コレはまだ人気あるほうみたいですね、ギリギリ。

 ではここから、きっと見た人しか伝わらないであろう、気になったアーティストごとの感想、長いです。一応、全体の感想も言っておくと、総じて言って、欧州やアメリカ、そして日本のいわゆる現代美術と比較すると、洗練、熟成、完成されているとは言えない気がします。けれど、どことなくザックリとした色感、素材感、必要以上にセンシティブだったりコレクティブだったりしない感覚などは、他の地域での現代では見られない面白さがあります。アナーキーやアイロニーも妙に直接的だったり、得てして素朴さが見えます。……もちろん、欧州やアメリカを拠点として昔から活動しているアーティストの作品も多いのですが、それでもどこか趣が違う。おそらく、幼い頃に囲まれた環境や、育まれた価値観によるものだろうな、と感じました。

 序盤は正直、あまり個人的には好みませんでした。どれも感動がなく、良くも悪くも無いといった感じで。僕の中では、かなり評価の厳しいところでした。刺激が薄かった。しかし、とあるところから、怒涛の良作ラッシュ。

 まずジェーン・アレクサンダーの「アフリカの冒険」、アフリカの風景をなんだかちょっと幻想的というかモチーフ的に作っている作品。実際に砂が敷き詰められていたりしますが、この作品はオーラがありました。これがアフリカそのものではないことは明らかなのですが、それでもアフリカの風がガツンと頭の中に吹き荒れました。人形の色や表情、砂に埋もれている手袋や農具……個別にはインパクトが薄くても、全体でもの凄い力を放っていました、コレは見るべき作品です。

 そしてエメ・ンタキィカの「マグリット」。タイトルまんまで、マグリットのパロディというかオマージュ。でも写実感のあるタッチとか構造物の大きさや存在のしかたが、マグリットとはやはり少し趣が違う。ま、どちらが素晴らしいとは一概には言えませんが、コレを見るとやはりマグリットの凄さに気付きます。……コレを初めにやったんだよなぁ、と。あと、このアーティストは森美のエスカレーターの手すりにも作品が印刷されています。新しい広告のあり方として、イケルなぁと感心。どこか、実践したほうがいいですよね、手すり広告をもっと。

 パウロ・カペラのゲバラの作品を見ていると、「ゲバラは影響が大きいのだなぁ、やはり」なんて思います。あの風貌は現代ではキャラクターとして大いに確立していますが……ま、カッコイイですからね、単純に。んでエルネスト・ウェアンガイの「黒人衣装」というジャケットとパンツ。うーん、コレ素敵です。ジャケットはそのままうちに欲しいです、当然着れる筈がありませんけれど。この作品は個人的に、茶色だけでなくポップカラーすなわちグリーンやイエロー、レッド、そして黒などを対比してみても面白いと感じました。より、茶色の伝統色というか現地色が強調されて。その状態で見たいな……ありえないか(笑)

 アブドゥライ・コテナのイニシエーションという、幾つかの国の国旗をネタにした作品は素直に好きです。とくにソビエト連邦。いや、ただ単にあのソ連のマークが好きなだけなんですけれどね。……そしてオマール・Dのアルジェリアポートレイト。僕のアフリカ美術に望んでいたものはこの形です。すごく惹き付けられる写真たち。これは立ち止まってください、是非。他にもこの展覧会は写真モノは概ね好感でした。点数も多いし、切り口も良かった。中には、覚えていないものもありますけど(笑)

 映像作品でも素晴らしい作品が。アブデル・ガニィ・ケナウィ&アマル・ケナウィの作品。ドレスが水の中で燃えている映像を逆回しにしていて、その後にもちょいちょい展開があります。コレは映像運び、作りが秀逸です。もうひとつドレスみたいな部屋で、ドレスを着た人の多角度の映像を見るのもありますが、コレも素晴らしい。この人たち―兄弟でしょうかね……―はいずれスゴイことになるかも知れません。期待ですね。映像でいけば、ウィリアム・ケントリッジの白黒版画アニメっぽいのも良かった。この人は確か既に結構有名ですよね、何回か見たことあります。毎回、かなり良い雰囲気。

 ベリー・ビックルの、ゾウがきちんと子どもになるまでの、成長写真作品?はグッときます。これがサイだったらもっと素晴らしかった。アフリカなんでゾウが自然なんでしょうけれど。

 ところでこの展覧会のアーティストで、ちょっと違うことをやってみても面白いんでないか、という方が何人かいました。ガーダ・アメールとジュリー・メーレトゥ。この二人はテキスタイルデザイナーをしてみたら、凄く良いテキスタイルを作ってくれそうです。ラインの細さや色使いも巧いし、なによりも図柄の全体バランスが非常にいい。今回の作品ですら、そのまま布にしてしまっても違和感ないです。……あー、絶対素晴らしいのを作れると思うんだけどな。あと、もう一人名前は忘れてしまいましたが「扉」という作品を作っていたアーティストは、アパレルに力を注ぎきるべきかな、と。元々アパレルで今は多角方面で活躍しているそうですが……どう見たって、アパレルの才能があります、アートより。僕なんかが言うのは、おこがましいってのは分かってるんですけどね。

 えー、他にも良い作品はあったのですが流石にこれ以上は書ききれないので、割愛。それでも長いですね、ドン引きです。いやー、いかんせんこの類の記事になると長さがでちゃいますね、僕の性格上。お許しください、もし全部読みきっている方がいたならば、感激です。……ぜひとも、前述したアーティスト達に注目しつつ、アフリカリミックス展を見に行っていただきたいです、マジで。

 もう、いい加減終わります。巷では、というか地方と青山店に限っては、ギャルソンの秋冬が立ち上がりましたね。んー、楽しみです。今、あらためてコレクションを見ています。M65、いいなぁ、でもでかそうなのが気になる……。サイズが合わなかったらスルーですしねぇ。色、サイズ、質感、見るポイントは大いにあります。爆発する予定が、そうでなくなったりするかも……どうかなぁ。もし爆発しなかったらデジカメとか買っちゃうかもしれません(笑)。

 本日のカップ:LCFマンデリン/スマトラ島/コーヒー。んー、グァテマラたちがショートしないうちに新しい豆を買ってしまったので、再びそちらに流れています。もうグァテマラ厳しいかなぁ……今度ラテとかにして飲んであげよう。すんごい豪華なラテになっちゃうけど。     circus

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